十和田石は「秋田の青石」と呼ばれています。
他の凝灰岩では静岡県の「伊豆青石」も有名です。
十和田石と伊豆青石は、酸、塩分、熱、硫黄に強く、水に濡れても滑らないので、温泉場の岩風呂や床などには最適とされています。
確かに、濡れても滑りにくいというか、濡れるとさらに滑りにくくなると表現した方が実感に近いです。
それに御影石などよりも冷たくないので、真冬でも大丈夫ですよ。
吸水性が高くて、水を吸うと緑色が鮮やかです。湯楽庵では温泉を湯船に溜めると、下の写真のように緑と青の中間のような色あいになります。
ただ、現在の湯楽庵ではこの吸水性の良さがあだとなり、温泉成分(湯の華)が沈殿しやすくて湯船の底は茶色がかってきています。
それに所々で風化してきているんですが、調べてみると十和田石の中でも風化しやすい種類があることが分かりました。
このように凝灰岩は特色のある自然石です。
十和田石や伊豆青石の他にも、北海道の「札幌軟石」(茶色)、宮城県の「松島石」(ベージュ・青)、福井県の「笏谷石」(緑と青の中間)など、個性のある石が存在します。